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2012年10月15日月曜日

得手、不得手。

とは、誰にでもある話。

誰にでも、得意なことや、苦手なことはあるはずです。

しかし、
苦手などと書くと、到底メリットなんかには程遠いイメージにしか感じられません。
苦手ではなく、嫌い。

ならばどうでしょうか。

嫌いになるためには、
そこそこ、踏み込まなくてはならず。

少なからず、メリットデメリットを秤にかけられる程の知識や経験がなければ、
食わず嫌いなどと言われてしまうでしょう。

好きになるにも理由があるように、
嫌いになるにも理由があるはずと思います。

逆に、理由が無ければ、
好きにも嫌いにもなれません。

では、
好きだけど嫌い。
もしくは、
好きすぎて嫌い。
あるいは、
嫌いすぎて好き。
なんていうものもあるでしょう。
一番最後のものは、
怖いもの見たさにも似た感覚が存在するのかもしれませんね。

さて、
僕の苦手なものは何でしょうか。

そんなもの、どうでも良いわい。
髪さえちゃんと切れば良いのだ。

という方は、
ここで読むのを終わりにしましょう。
時間の無駄ですから。





あら。
読むんですね。

ではどうぞ。


僕は美容師の癖に、
人見知りです。

とにかく、
なれない人との接触が苦手です。

本当の自分。

なんて物は存在しないので、
対処法が無く途方に暮れたのでやめました。

本当の自分や仕事の自分。
なんて物がある人には羨ましさや憧れを通り越して嫉妬すら覚えます。

それは、
14歳のときに仕事を始めた頃にさかのぼります。

社会人。
なんてものは、当時TVで見る「トレンディードラマ」(懐かしい響きですね。)
と呼ばれるものでしか、推し量るものは無く。

何をどうしたらお客様に嫌われないのか。

それしか頭に無かったアシスタント時代でした。

とにかく、
お客様に触れているときの「無音」・「無言」の時間が恐怖でしかなかったことは、
今でも忘れられません。

どうにか、
その虚無に飲み込まれるのを止めなければと思い試行錯誤をしていた覚えがあります。

それを見ていた当時の師匠である父が一言。

「子供のくせに仕事の顔なんて作ろうとするんじゃない、
                          みっともない。」

必死でやっているのに、

「みっともない。」


なんとも言えない気持ちでした。

同時に、素直でいなければ人や人の気持ちを
どうにかすることなんて叶わない。
と思い知った瞬間でもありました。

14歳の自分、お客様に好まれる自分。
どちらを選ぶべきかの選択は、
きっと、今思えばこそ難しいモノであると理解はできます。

しかし、
14歳のときは小遣いを稼ぐことしか頭に無いわけですから、
本来の自分は失うことにしました。

32歳の今になって、
本来の自分の弱さに気づくなんて事はその時に思いもしなかったでしょう。

さぁ。
お察しの良い方はもうお解かりですね。

僕は胸を張って自慢できるほどの人見知りです。

だから、
初対面の方と、仕事や髪の話以外はバイク・車・電車位しか盛り上がれません。

仕事や髪の話は必要充分として。
後の三つはヲタク要素満載です。

はい。
根暗の登場です。

事に、バイクや車なんてモノを目の前に出した日には、
時間や日付も忘れて没頭します。

仕事や髪についても変わらず脳みそのブレーキが壊れます。

うざいと思った瞬間に止めることをお勧めします。

しかし、
その根暗ベースのサービスや接遇が、
実は接客業に大きく寄与するとは思いませんでした。

接客やサービスは形にならないものこそが、
善し悪しの判断基準に一番大きく影響を与えます。

元来人見知りで根暗な人間の接客は、
臆病なので、
そもそも「押し」が存在しません。

とにかく、
「引き」ではなく「張り」ます。

イメージとしては「ピン」っと張るのではなく、
ちょっと引けば「ピン」とも張れるし、弛ませる事も容易なほどに、
程よく張ります。

お客様がどこに何を投げてきても良いように、
あるいは、
どこに投げてきても解るためには、
弛んでいても弾くほど張っていてもいけないわけです。

接客業としては、

受け止められて、
なおかつ、
適度に弾まなくてはいけないわけです。

その、
いい意味で「適当」な感じこそがベストであると気づいた今は、
人見知りを前面に出すことに迷いはなくなりました。

だから、
美容師を目指している人には迷わずこう言います。

「10年続ければ技術は人並みになります。」

技術なんてものは価格以上の価値があれば良いわけです。
それと並行して、
値段のつかない、口では表現できない何かの価値を追及出来ればこそ、
誰かに必要とされる美容師になれるのではないかと心得ます。

元町の目立つ場所にありながらも、
こんな美容室オーナーで申し訳ありません。

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